" 若い子がたまに、ほら、自分を探しちゃうじゃないですか、と木島さんは言う。自分探しって、ありゃ妙なことばですね、自分はここのほかのどこにもいやしねえでしょうよ。でも自分はもっといいもんだと思ってるんだね。いいもんになりたいのは当たり前だ、いっぱいがんばっていいもんになればいい。でも自分探しっていうのは、どっかに自分がいるべき場所があってそこに行けば自動的にいいもんになれるって、そういう考えでしょう。
コークの缶を急角度で傾けたあとに、木島さんは言う。
能力に見合わない場にいる人は、そりゃいるでしょう。でもそこが今の「自分がいるところ」なんだ。今の自分が自分なんだ。それがわかんないやつは、俺は、嫌ですよ、気持ち悪い。"